EVコンセントの配線太さはどう選ぶ?安全な設置のためのポイントを解説!
電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)の普及に伴い、「自宅に充電用コンセントを設置したい」と考える方が増えています。
EVコンセントの設置工事は、安全な充電のために非常に重要です。特に、配線の太さは、適切なものを選ばないと、火災や故障の原因になる可能性があります。
この記事では、EVコンセントの配線太さをどう選べばよいのか、初心者の方にも分かりやすく解説します。
1. なぜ配線の太さが重要なのか?
配線の太さ(電線の直径)は、流せる電流の量に直結します。
電線が細すぎる場合
許容電流を超える電流が流れると、電線が発熱します。
熱によって電線の被覆(絶縁体)が溶け、ショート(短絡)や火災の原因になることがあります。
長期的に見ると、電線の劣化を早めることにもつながります。
EVコンセントは、家庭用の一般的なコンセントよりも大きな電流が長時間流れるため、特に慎重な選定が必要です。
2. EVコンセントの配線太さの選び方
EVコンセントの配線太さは、主にコンセントの容量(A:アンペア)と設置する場所までの距離によって決まります。
容量(アンペア)別の推奨配線太さ
EV充電用のコンセントは、主に以下の容量が使われます。
コンセント容量 | 推奨配線太さ(VVFケーブル) |
単相200V 15A | 2.0mm |
単相200V 20A | 2.6mm |
単相200V 30A | 5.5sq |
単相100V 15A | 1.6mm |
※上記は一般的な目安です。
※2.0mm、2.6mmはケーブルの直径、5.5sqはケーブルの断面積を表します。
多くの場合、一般的な家庭でEV充電に使うのは「単相200V 20A」のコンセントです。この場合、「2.6mm」の配線を選んでおけば安心でしょう。
将来的にEVの買い替えや、より急速な充電を望む場合は、「30A」のコンセントを検討することもあります。
設置場所までの距離も考慮しよう
配線が長くなるほど、電圧が下がってしまう「電圧降下」という現象が起こります。電圧降下を避けるためには、距離が長くなるほど、より太い配線を選ぶ必要があります。
目安:ブレーカーからコンセントまでの距離が10mを超える場合、1ランク太い配線を選ぶことを検討しましょう。
3. DIYはNG!必ず専門業者に依頼しよう
「配線太さの選定、なんだか難しそう…」と感じたかもしれません。その通り、EVコンセントの設置は専門知識が必要です。
電気工事士の資格を持たない人が、EVコンセントの設置や配線工事を行うことは、法律で禁止されています。
誤った配線工事は、火災や感電事故につながる非常に危険な行為です。必ず、専門の電気工事業者に依頼するようにしましょう。
専門業者に依頼すれば、使用するEVやご自宅の電気設備に合わせて、最適な配線太さやブレーカーを選定してくれます。
4. まとめ:安全なEV充電のために
EVコンセントの設置を検討する際は、配線の太さが安全に関わる重要な要素であることを覚えておきましょう。
配線太さは、コンセント容量と距離で決まる。
DIYは絶対にNG!必ず専門業者に依頼する。
専門業者に相談して、安全・安心なEV充電環境を整えてくださいね。