飛行機にスプレー缶は持ち込める?荷造り前に知っておきたいルールと注意点


旅行や出張の準備で荷造りをする際、「このスプレー缶、機内に持ち込めるのかな?」「預ける荷物なら大丈夫だよね?」と迷った経験はありませんか?制汗剤、ヘアスプレー、虫よけスプレーなど、日常生活で使うスプレー缶は意外とたくさんありますよね。

しかし、飛行機へのスプレー缶の持ち込みには、航空法や国際的なルールによって厳しい制限が設けられています。これは、機内での事故を防ぎ、お客様の安全を守るための大切な決まりです。

今回は、飛行機へのスプレー缶の持ち込み・預け入れに関するルールを、国内線と国際線に分けて分かりやすく解説します。荷造りを始める前にこの記事を読んで、スムーズな空の旅に備えましょう!


1. 飛行機にスプレー缶を持ち込む際の基本ルール!「航空危険物」に注意

飛行機に持ち込めないもの・預けられないものは、「航空危険物」として厳しく定められています。スプレー缶の多くは、この航空危険物に該当する「高圧ガス」や「引火性液体」を含むため、持ち込みや預け入れに制限があるのです。

基本は「条件付きでOK」と「NG」がある!

スプレー缶は、その中身や目的によって「機内持ち込み(手荷物)も預け入れ(受託手荷物)もOK」「預け入れのみOK」「どちらもNG」の3つのパターンに分かれます。

特に重要なのは、**「高圧ガスを封入したスプレー缶」と、「引火性ガスや引火性液体を含むスプレー缶」**です。

「火気厳禁」や「高圧ガス」のマークに注目!

スプレー缶のパッケージには、必ず「火気厳禁」や「高圧ガス」といった表示があります。これらは危険物であることを示すサインなので、荷造りする際は必ず確認するようにしましょう。


2. 国内線の場合:化粧品・医薬品は持ち込み・預け入れOK!

国内線の場合は、一部の制限はあるものの、普段使いする多くのスプレー缶を持ち込むことができます。

機内持ち込み・預け入れ【OK】のスプレー缶

以下のスプレー缶は、1容器あたり0.5kgまたは0.5L以下で、一人あたり合計2kgまたは2Lまでであれば、機内持ち込み・預け入れともに可能です。

  • 化粧品類:

    • 制汗スプレー(デオドラントスプレー)

    • ヘアスプレー(整髪料)

    • 化粧水スプレー

    • 日焼け止めスプレー

    • シェービングフォーム

    • ボディスプレー など

  • 医薬品類:

    • 殺菌・消毒スプレー

    • 冷却スプレー

    • 虫刺され用スプレー

    • 鼻炎スプレー など

【ポイント】

  • 「非引火性ガス」または「毒性ガス以外の高圧ガス」を使用したものに限ります。

  • 噴射弁が保護されていること(キャップがしっかり閉まっているなど、誤作動防止策が取られていること)が条件です。

預け入れのみ【OK】のスプレー缶

  • スポーツ用品・日用品:

    • カセットコンロ用ガスボンベ、ガスライター用補充ガス:原則として預け入れもNGですが、航空会社によっては「持ち込みも預け入れも不可」と案内している場合があるので、事前に確認が必要です。旅行用品に含まれるガスボンベは特に注意が必要です。

    • ヘアアイロン(ガス式):熱源がガスの場合、預け入れのみ可能な場合がありますが、一部航空会社では持ち込み・預け入れともに不可の場合があります。

機内持ち込み・預け入れ【NG】のスプレー缶

  • 引火性ガスや引火性液体を含むスプレー缶:

    • 卓上コンロ用などのカセットガスボンベ

    • キャンプ用などのガス缶(燃料用)

    • 高濃度アルコールを含む除菌スプレー(製品による)

    • 塗装用スプレー

    • 酸素スプレー(医療用は除く)

    • ライター用補充ガス など

  • 毒性ガスを含むスプレー缶:

    • 殺虫剤

    • 農薬

  • その他:

    • 催涙スプレー

    • 漂白剤

    • その他、爆発の危険性があるものや、引火性・有毒性の高いもの

【注意点】

  • LCC(格安航空会社)の場合、大手航空会社よりも持ち込み制限が厳しいことがあります。搭乗する航空会社の最新情報を必ず確認してください。

  • 「お掃除スプレー」や「消臭スプレー」なども、成分によっては引火性があるため、預け入れのみ可能、あるいは不可となる場合があります。


3. 国際線の場合:さらに厳しい!液体物の制限に注意

国際線の場合、テロ対策の観点から「液体物」に対する制限が国内線よりも厳しくなります。スプレー缶も液体物として扱われるため、特に注意が必要です。

機内持ち込み【NG】のスプレー缶(液体物制限の対象)

国際線では、100mlを超える液体物は、原則として機内持ち込みができません。スプレー缶も例外ではなく、以下の条件が適用されます。

  • 100ml(または100g)を超える液体物入りのスプレー缶は、機内持ち込み不可。

  • 100ml以下のスプレー缶であっても、ジッパー付き透明プラスチック袋(容量1L以下、縦横の合計が40cm以内が目安)に収まる量のみ持ち込み可能。

  • 透明プラスチック袋は、一人あたり1個まで。

【ポイント】

  • 化粧品や医薬品のスプレー缶でも、100mlを超えると機内には持ち込めません。大きな制汗剤やヘアスプレーは預け入れ荷物に入れましょう。

預け入れ【OK】のスプレー缶(条件付き)

国際線でも、化粧品や医薬品のスプレー缶は、国内線と同様に1容器あたり0.5kgまたは0.5L以下で、一人あたり合計2kgまたは2Lまでであれば預け入れが可能です。

  • 対象: 制汗スプレー、ヘアスプレー、日焼け止めスプレー、シェービングフォーム、殺菌・消毒スプレーなど。

  • 条件: 「非引火性ガス」または「毒性ガス以外の高圧ガス」を使用したものであり、噴射弁が保護されていること。

機内持ち込み・預け入れ【NG】のスプレー缶(国内線と同様、またはより厳しい)

  • 国内線でNGだったもの(カセットガスボンベ、殺虫剤、塗装用スプレーなど)は、国際線でも持ち込み・預け入れともに不可です。

  • 医療用酸素ボンベなど、一部の医療品は航空会社の事前承認があれば持ち込み可能な場合がありますが、通常のスプレー缶とは異なります。

【重要な注意点】

  • 国や地域によっては、特定の品目や成分に対する持ち込み・預け入れ規制がさらに厳しい場合があります。特に、海外の空港での乗り継ぎがある場合は、最終目的地の国のルールも確認が必要です。

  • 海外の航空会社を利用する場合は、日本の航空会社とルールが異なる場合があります。必ず利用する航空会社の公式サイトで最新情報を確認しましょう。


4. 荷造り前の最終チェックリスト

出発前に、もう一度以下の項目をチェックして、スムーズな搭乗に備えましょう!

  • スプレー缶の中身と種類を確認:

    • 化粧品・医薬品か?

    • 引火性・毒性ガスを含まないか?

  • 容器のサイズを確認:

    • 国内線・国際線ともに、1容器あたり0.5kgまたは0.5L以下か?

    • 国際線で機内持ち込みの場合、100ml以下で透明袋に収まるか?

  • 一人あたりの合計量を確認:

    • 合計2kgまたは2Lを超えていないか?

  • 噴射弁の保護を確認:

    • キャップがしっかり閉まっているか、誤作動しないか?

  • 航空会社の公式サイトで最新情報を確認:

    • 特にLCCや海外の航空会社を利用する場合、または不明なスプレー缶がある場合は、必ず搭乗予定の航空会社のウェブサイトで「機内持ち込み手荷物・受託手荷物について」の項目をチェックしましょう。


まとめ:ルールを理解して安心安全な空の旅を!

飛行機へのスプレー缶の持ち込み・預け入れには、安全のために細かなルールが設けられています。

  • 国内線: 化粧品・医薬品類のスプレー缶は、容量制限内で機内持ち込み・預け入れOKなものが多いです。カセットガスなど引火性の高いものはNG。

  • 国際線: 液体物(スプレー缶も含む)は100mlを超えるものは機内持ち込み不可。預け入れは国内線と同様の条件。

これらのルールを正しく理解し、荷造り前にしっかり確認することで、保安検査場で慌てることなく、スムーズに搭乗することができます。

「これってどうかな?」と迷ったら、自己判断せずに、利用する航空会社の公式サイトを確認するか、直接問い合わせてみるのが一番確実な方法です。

事前の準備をしっかり行って、安心安全で快適な空の旅を楽しんでくださいね!

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