イタリア語の使役動詞 fare をマスター!「~させる・~してもらう」の活用と使い方
イタリア語を話す際、「誰かに何かをしてもらう」や「子供を外で遊ばせる」といった表現は日常的に非常によく使われます。こうした「~させる」「~してもらう」という使役のニュアンスを表現するのが、**使役動詞「fare + 不定詞(動詞の原形)」**です。
一見難しそうに思える使役表現ですが、仕組みを理解すれば表現の幅がぐっと広がります。この記事では、文法構成から代名詞の位置、日常で使える具体例まで詳しく解説します。
1. 使役動詞 fare + 不定詞の基本形
イタリア語で「(人)に~させる」と言いたいときは、動詞 fare を主語に合わせて活用させ、その直後に別の動詞の**不定詞(原形)**を置きます。
基本の形
fare(活用形) + 不定詞(~させる内容)
この構文には大きく分けて2つの意味があります。
強制・許可: 「(強制的に)~させる」「(許して)~させる」
依頼: 「(頼んで)~してもらう」「~させておく」
具体的な例文
Faccio studiare i miei figli.
(私は子供たちを勉強させます。)
Il professore fa leggere il testo.
(先生はテキストを読ませます。)
Ti faccio sapere.
(君に知らせるよ。/君が知る状態にさせるよ。)
2. 「誰に」させるか?(補語の使い分け)
使役動詞を使う際、最も注意が必要なのが「誰に」の部分(意味上の主語)の扱いです。後ろに来る動詞が「自動詞」か「他動詞」かによって、前置詞の有無が変わります。
① 不定詞が「自動詞」の場合(目的語をとらない動詞)
「~させる相手」は**直接目的補語(~を)**として扱います。
Faccio ridere Maria.
(私はマリアを笑わせる。)
※ridere(笑う)は自動詞。
② 不定詞が「他動詞」の場合(目的語をとる動詞)
「~させる相手」には前置詞 a を使い、**間接目的補語(~に)**として扱います。
Faccio leggere il libro a Mario.
(私はマリオに本を読ませる。)
※leggere(読む)は他動詞。目的語「本を」があるため、マリオには「a」をつけます。
3. 代名詞と一緒に使う場合の位置
「彼にそれをさせる」のように代名詞を使う場合、代名詞は活用している動詞 fare の前に置くのが一般的です。
Lo faccio ridere.
(彼を笑わせる。)
Gli faccio leggere il libro.
(彼にその本を読ませる。)
Glielo faccio leggere.
(彼にそれを読ませる。)
※「fare + 不定詞」は一つの動詞セットとして扱われるため、代名詞が間に割り込むことはありません。
4. 日常会話で頻出する便利なフレーズ
使役の fare は、特定の言い回しとして定着しているものがたくさんあります。そのまま覚えてしまいましょう。
| フレーズ | 意味 | 例文 |
| fare sapere | 知らせる | Fammi sapere!(私に知らせてね/教えてね) |
| fare vedere | 見せる | Ti faccio vedere una foto.(写真を見せてあげる) |
| fare entrare | 入れる | Faccio entrare gli ospiti.(客を中に入れる) |
| fare assaggiare | 試食させる | Ti faccio assaggiare questo vino.(このワインを飲ませてあげる) |
| fare riparare | 修理してもらう | Devo fare riparare la macchina.(車を修理してもらわなきゃ) |
特に "Fammi sapere." は、別れ際の挨拶やメールの締めくくりに非常に頻繁に使われるお宝フレーズです。
5. 近過去(過去形)での注意点
過去の話をする際、「fare + 不定詞」全体を近過去にします。助動詞は常に avere を使用します。
Ho fatto piangere mia sorella.
(私は妹を泣かせてしまった。)
Abbiamo fatto costruire la casa.
(私たちは家を建ててもらった。)
ここで重要なのは、過去分詞 fatto は基本的に語尾変化しないという点です。ただし、直接目的代名詞が前に来る場合は、その代名詞の性数に一致させます。
L'ho fatta piangere. (私は彼女を泣かせた。)
6. 混同しやすい「lasciare」との違い
「~させる」という意味では lasciare という動詞も使われますが、ニュアンスが異なります。
fare: 働きかけて「~させる」、または「~してもらう」という能動的な意図が強い。
lasciare: 邪魔をせずに「~させておく」「~するままにする」という放置や許容のニュアンスが強い。
例:
Ti faccio parlare. (君に話させる/君に発言の機会を与える)
Ti lascio parlare. (君に話を続けさせておく/君の話を遮らない)
7. よくある間違いと対策
① a の付け忘れ
他動詞を使うときに、人に "a" を忘れてしまうケースが多いです。
× Faccio leggere Mario il libro.
○ Faccio leggere il libro a Mario.
② 不定詞の形を変えてしまう
fare の後ろの動詞は常に「不定詞(原形)」です。活用させてしまわないよう注意しましょう。
× Faccio che Mario legge...
○ Faccio leggere Mario...
まとめ:使役表現でネイティブに近い表現を
イタリア語の使役動詞 fare + 不定詞 は、自分の意思を伝えたり、誰かの行動を説明したりする際に欠かせない文法です。
fare + 不定詞 の形を覚える
他動詞のときは相手に a をつける
代名詞は fare の前 に置く
この3点を意識するだけで、あなたのイタリア語はぐっと自然になります。まずは "Fammi sapere!"(教えてね!)や "Fammi vedere!"(見せて!)といった短いフレーズから実際の会話に取り入れてみてください。
言葉のキャッチボールがよりスムーズになり、イタリア人とのコミュニケーションがもっと楽しくなるはずです!
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