イタリア語の「前置詞 + 不定詞」を攻略! a と di の使い分け決定版
イタリア語を学習していて、誰もが一度は突き当たる壁があります。それが、「動詞の後に続く不定詞(動詞の原形)の前に、a を置くのか di を置くのか」という問題です。
英語の「to + 不定詞」のように、イタリア語でも動詞を二つ繋げる際には前置詞が必要になることが多く、特に a と di の選択は非常に重要です。この記事では、丸暗記に頼らない使い分けのコツと、頻出する組み合わせを分かりやすく解説します。
なぜ不定詞の前に前置詞が必要なのか?
イタリア語では、「~したい(volere)」「~できる(potere)」「~しなければならない(dovere)」といった補助動詞(従属動詞)の後は、英語と同様に直接不定詞を置きます。
しかし、それ以外の一般的な動詞を使って「~するのを始める」「~することを決める」などと言う場合、動詞と不定詞を接着するための「ノリ」のような役割として前置詞が必要になります。このノリの種類が a だったり di だったりするのです。
1. 前置詞「a」をとる動詞:方向性・継続・開始
前置詞 a は、もともと「~へ」という方向や到達点、あるいは「付着」のイメージを持っています。そのため、動作が「何かに向かっていく」ニュアンスや「開始」を意味する動詞と相性が良いのが特徴です。
頻出の組み合わせ例
cominciare a + 不定詞: ~し始める
continuare a + 不定詞: ~し続ける
imparare a + 不定詞: ~することを学ぶ
riuscire a + 不定詞: ~することに成功する(うまく~できる)
andare a + 不定詞: ~しに行く
venire a + 不定詞: ~しに来る
例文:
Comincio a studiare l'italiano. (イタリア語の勉強を始めます。)
Continuano a parlare. (彼らは話し続けています。)
覚え方のヒント
「これからその動作に向かって動き出す」というエネルギーが前向きに進むイメージのときは a が使われることが多いと覚えておきましょう。
2. 前置詞「di」をとる動詞:内容・分離・終止
一方で、前置詞 di は「~について(の)」という内容の限定や、起源、あるいは「動作を切り離す」ようなニュアンスを持ちます。思考、感情、決断、そして「終了」を意味する動詞に多く見られます。
頻出の組み合わせ例
decidere di + 不定詞: ~することを決める
finire di + 不定詞: ~し終える
smettere di + 不定詞: ~するのをやめる
pensare di + 不定詞: ~しようと思う
cercare di + 不定詞: ~しようと試みる(努力する)
dimenticare di + 不定詞: ~するのを忘れる
sperare di + 不定詞: ~することを希望する
例文:
Ho deciso di andare in Italia. (イタリアへ行くことに決めました。)
Hai finito di mangiare? (食べ終わった?)
覚え方のヒント
「頭の中で考えたこと(内容)」や「やっていたことを止める(分離)」ときには di を使う傾向があります。
3. a と di の使い分け一覧表
混乱を避けるために、特によく使うものを対比させて整理しました。
| 動詞の意味 | 前置詞 a | 前置詞 di |
| 開始・終了 | cominciare a (始める) | finire di (終わる) |
| 継続・中断 | continuare a (続ける) | smettere di (やめる) |
| 試行・成功 | provare a (やってみる) | cercare di (努める) |
| 学習・思考 | imparare a (学ぶ) | pensare di (~と思う) |
注意が必要なケース:名詞や形容詞との結びつき
動詞だけでなく、名詞や形容詞の後に不定詞を繋げる場合も前置詞が登場します。
名詞 + di + 不定詞
「~する時間」「~する機会」など、名詞の内容を説明する場合は di が一般的です。
Ho voglia di uscire. (外出したい気分だ。)
Non ho tempo di dormire. (眠る時間がありません。)
形容詞 + di + 不定詞
「~して嬉しい」「~なのが難しい」など。
Sono felice di vederti. (君に会えて嬉しい。)
È difficile da capire. (理解するのが難しい。※この場合は性質を表す da が使われることもありますが、感情を表す形容詞は di が基本です。)
効率的な学習方法のコツ
これらすべてを一度に暗記するのは至難の業です。おすすめは、「動詞 + 前置詞 + 不定詞」を一つのセットフレーズとして音読することです。
「decidere(決める)」だけを覚えるのではなく、「decidere di...」と口に馴染ませます。
「cominciare(始める)」ではなく、「cominciare a...」とリズムで覚えます。
理屈で「なぜ a なのか?」を考えるよりも、何度も口に出して「この動詞の後にはこの音が来るのが自然」という感覚を養うことが、イタリア語上達の近道です。
まとめ
イタリア語の不定詞を導く前置詞 a と di。
a は「開始・継続・方向」など、動作へのポジティブなベクトル。
di は「決断・思考・終了」など、動作の内容や区切り。
この基本イメージを持っておくだけで、初見の動詞に出会ったときも推測しやすくなります。まずはよく使う数個のセットから、日常会話に取り入れてみてくださいね。
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