ヨーロッパ旅行・移住を考えてる?気になる治安と自分でできる安全対策を徹底解説!


美しい街並み、豊かな歴史、多様な文化…ヨーロッパはいつの時代も、たくさんの人々を惹きつける魅力的な場所です。旅行先として、あるいは新たな生活の地として、ヨーロッパに憧れている方も多いのではないでしょうか。

しかし、海外、特に普段住み慣れた日本を離れるとなると、やっぱり気になるのが「治安」ですよね。「ニュースで不安になるような情報を見たけど、実際はどうなの?」「危ない目に遭わないためには、どんなことに気を付けたらいいの?」そんな疑問や不安を感じているかもしれません。

この記事では、ヨーロッパの治安に関する現実を知り、あなたが現地で安全に、そして心から楽しむために、事前に知っておきたいことや具体的な対策を分かりやすくご紹介します。

この記事を読んで、安心してヨーロッパへの一歩を踏み出す準備をしましょう!

ヨーロッパの治安って実際どうなの?知っておきたい全体像

「ヨーロッパの治安は良い?悪い?」と一概に言うのは、実はとても難しいんです。なぜなら、ヨーロッパと一口に言っても、たくさんの国や地域があり、それぞれの治安状況は大きく異なるからです。

北欧のように比較的安全と言われる地域もあれば、南欧や東欧の一部、大都市の特定のエリアでは注意が必要な場所もあります。また、同じ都市内でも、昼間の観光地と夜間の人気のない路地、高級住宅街と庶民的なエリアでは、雰囲気もリスクも変わってきます。

日本と比べると、スリや置き引きといった軽犯罪に巻き込まれるリスクは一般的に高いと言えます。残念ながら、観光客は「お金を持っている」と思われやすく、狙われやすい傾向にあるからです。また、近年ではテロの可能性も完全に否定はできず、常に最新の情報を確認しておくことが重要です。

でも、過度に恐れる必要はありません。ほとんどの場所では、基本的な注意を払い、油断せずに過ごしていれば、安全に旅行や滞在を楽しむことができます。大切なのは、「日本では考えられないような犯罪もある」という認識を持ち、適切な対策をすることなのです。

特に注意したい!旅行者・滞在者が巻き込まれやすい犯罪とその手口

ヨーロッパで旅行者や滞在者がよく巻き込まれるのは、命に関わるような凶悪犯罪よりも、貴重品を盗まれるような軽犯罪です。しかし、被害に遭うと楽しい気分が台無しになるだけでなく、その後の手続きなどで大変な思いをすることになります。どんな手口があるのか、知っておくだけでも対策ができます。

スリ・置き引きに要注意!

ヨーロッパで最も遭遇する可能性が高い犯罪の一つです。人混みや公共交通機関、観光名所、カフェやレストランなどで発生しやすいです。

  • よくある手口:
    • 複数人で取り囲んで注意をそらし、その隙にポケットやバッグから抜き取る。
    • 地図を広げて道を尋ねるふりをして近づき、手元を隠して財布などを抜き取る。
    • ケチャップや鳥のフンなどを服にかけて、「拭いてあげる」と近づき、その隙に荷物を奪う。
    • 電車に乗降する際に、ドアが閉まる直前にバッグをひったくる。
    • カフェやレストランで、椅子の背もたれにかけたバッグや、足元に置いた荷物を持っていく。
    • 駅の券売機などで、操作に手間取っている隙に財布などを盗む。
  • 自分でできる対策:
    • リュックサックは体の前に抱えるか、鍵付きのものを使う。
    • バッグはたすき掛けにし、体の前で持つ。
    • 財布やスマホはポケットではなく、バッグの奥や内ポケットに入れる。
    • 貴重品を分散させる(一つのバッグに全て入れない)。
    • 荷物から絶対に目を離さない。カフェでは足元に置かず、自分の体に触れるように置く。
    • 人混みでは特に警戒心を高める。
    • 見知らぬ人に安易に声をかけられても、すぐには立ち止まらない。

巧妙化する「詐欺」の手口

言葉巧みに近づいてきたり、親切を装ったりして騙そうとする詐欺も注意が必要です。

  • よくある手口:
    • 「両替してあげる」と声をかけ、少ない金額しか渡さない。
    • 「警官だが不審物を持っているか検査する」と言って財布の中身を抜き取る(私服の警官を装う)。
    • 「慈善活動に署名を」と近づき、署名後にお金を要求する。
    • 「プレゼントだ」と言ってミサンガなどを腕に巻き付け、高額な料金を請求する。
    • 駅などで切符の購入を手伝うふりをして、余計な料金を請求する。
  • 自分でできる対策:
    • 見知らぬ人からの親切な声かけには、基本的に警戒する。
    • 毅然とした態度で断る勇気を持つ。
    • 両替は空港や銀行、両替所など正規の場所で行う。
    • 警察官かどうか疑わしい場合は、制服や身分証の提示を求める(ただし、相手を刺激しないように)。
    • 署名や募金は、信頼できる団体か確認する。

強盗・ひったくりにも備えを

スリや詐欺に比べれば発生件数は少ないですが、夜間や人通りの少ない場所、治安の悪いと言われるエリアでは注意が必要です。

  • よくある手口:
    • バイクなどで近づき、バッグなどをひったくる。
    • 夜道で待ち伏せし、金品を要求する。
  • 自分でできる対策:
    • 治安が悪いと言われるエリアや、夜間の一人歩きは避ける。
    • きらびやかな宝飾品や高級ブランド品を身につけない。
    • バッグは車道側に持たない。
    • 万が一遭遇してしまった場合、相手を刺激せず、身の安全を最優先する(持ち物を惜しまない)。

国や地域によって違う?治安の傾向と注意点

ヨーロッパの中でも、比較的治安が良いとされる国もあれば、注意が必要な国もあります。ただし、これはあくまで一般的な傾向であり、同じ国の中でも地域や都市によって状況は大きく異なります。

例えば、西ヨーロッパの主要都市(パリ、ローマ、バルセロナなど)は観光客が多く集まるため、スリや置き引きの発生件数が多くなりがちです。特に有名な観光スポットや駅周辺では、常に注意が必要です。

東ヨーロッパや南ヨーロッパの一部地域では、経済状況などにより軽犯罪のリスクが高い傾向があると言われることもあります。また、地域によっては詐欺の手口が特徴的な場合もあります。

最も大切なのは、あなたが訪れる、あるいは滞在する特定の国や地域の最新の治安情報を、渡航・滞在前に必ず確認することです。 治安情勢は常に変動しています。テロの発生や、社会情勢の変化によって、急に治安が悪化することもあります。

自分でできる!具体的な安全対策

「なんだか不安になってきた…」と感じた方もいるかもしれません。でも大丈夫!事前の準備と、現地でのちょっとした心構え、そして具体的な行動で、リスクを大きく減らすことができます。

渡航前の準備がカギ!

  • 外務省海外安全ホームページをチェック!: 日本の外務省が提供しているサイトで、各国の治安情報や危険情報が確認できます。渡航先が決まったら、必ずチェックしましょう。
  • 海外旅行保険に加入する: 万が一、盗難や病気、ケガなどのトラブルに巻き込まれても、保険に入っていれば補償を受けることができます。保険選びは慎重に行いましょう。
  • パスポートや貴重品のコピーを取っておく: パスポートの顔写真のページやビザのページ、航空券、ホテルの予約確認書などのコピーを取っておき、原本とは別の場所に保管しておきましょう。万が一紛失や盗難に遭った際に役立ちます。
  • 緊急連絡先リストを作成: 日本大使館・総領事館の連絡先、利用するクレジットカード会社の連絡先、海外旅行保険会社の緊急連絡先などをまとめて、すぐに取り出せるようにしておきましょう。

滞在中の心構えと行動

  • 「自分は観光客だ」という意識を強く持つ: 狙われやすい立場であることを忘れず、常に周囲に注意を払いましょう。
  • 周囲を見ながら歩く: スマホを見ながら歩いたり、地図に夢中になったりしていると、無防備に見えて狙われやすくなります。
  • 夜間の一人歩きや危険な場所は避ける: 地元の人に聞いたり、事前に調べたりして、治安の悪いと言われる場所や、夜間は避けるようにしましょう。
  • 派手な服装や高価な装飾品は控える: あまり目立たない、現地の雰囲気に溶け込むような服装を心がけましょう。
  • 多額の現金を持ち歩かない: 必要最低限の現金だけを持ち歩き、残りはホテルのセーフティボックスなどに預けましょう。
  • 見知らぬ人からの過度な親切に注意: 特に駅などで親切に声をかけてくる人には警戒が必要です。
  • 危険を感じたらすぐにその場を離れる: 「何かおかしいな」と感じたら、ためらわずにすぐに人通りの多い場所へ移動しましょう。

交通機関利用時の注意

電車やバス、地下鉄はスリの多発スポットです。乗降時や車内では、荷物に特に注意を払いましょう。また、駅のホームで発車直前にバッグをひったくる手口もあるので、最後まで油断できません。

もしもの時も慌てない!トラブル発生時の対処法

どんなに注意していても、残念ながらトラブルに巻き込まれてしまう可能性はゼロではありません。万が一の時に慌てないよう、対処法を知っておきましょう。

スリや盗難に遭ってしまったら

  1. 落ち着く: まずは深呼吸して落ち着きましょう。
  2. 警察に被害届を出す: 保険を申請するためには、現地の警察署で被害届(ポリスレポート)をもらう必要があります。言葉に自信がない場合は、大使館・領事館に相談してみましょう。
  3. クレジットカード会社に連絡: クレジットカードを盗まれた場合は、すぐにカード会社に連絡して利用を停止してもらいましょう。
  4. パスポートを盗まれたら: 現地の日本大使館・総領事館に連絡し、再発行や「帰国のための渡航書」の発給について相談してください。

病気やケガをした場合

加入している海外旅行保険会社の緊急連絡先に電話し、指示を仰ぎましょう。提携している病院の紹介や、医療費の支払いについてサポートを受けることができます。

大使館・総領事館はあなたの味方

現地の日本大使館や総領事館は、海外で困ったことがあった時に相談できる頼りになる存在です。パスポートの紛失や盗難、事件や事故に巻き込まれた場合など、どうしていいか分からない時は連絡してみましょう。

まとめ:備えあれば憂いなし!安心してヨーロッパを楽しもう

ヨーロッパの治安は、日本とは異なる点があり、注意が必要な場面もあります。しかし、過度に心配する必要はありません。

スリや置き引き、詐欺といった旅行者が巻き込まれやすい犯罪の手口を知り、具体的な対策をしっかりと実践することで、リスクを大きく減らすことができます。

渡航前に最新の治安情報を確認し、海外旅行保険に加入するなど、事前の準備も大切です。

万が一トラブルに巻き込まれてしまっても、落ち着いて対処法を知っていれば大丈夫。現地の警察や大使館・領事館、そして保険会社などがあなたの味方になってくれます。

正しい知識を持ってしっかり備えをすれば、きっと安全に、そして心からヨーロッパを満喫できるはずです。不安を希望に変えて、夢のヨーロッパ滞在を楽しんでくださいね!