みんなの疑問!国民年金・厚生年金って実際いくらもらえるの?平均額と将来への備え
「老後の生活、年金だけで本当に大丈夫かな…?」
「周りの人って、実際いくら年金をもらっているんだろう?」
こんな風に、将来の年金について漠然とした不安や疑問を抱えている方は多いのではないでしょうか。テレビやニュースで年金の話を聞くけれど、結局自分はいくらもらえるのか、正直よく分からない…と感じている方もいるかもしれませんね。
私たち日本に住む人々は、原則として20歳から国民年金に加入し、会社員や公務員であればさらに厚生年金にも加入しています。でも、実際に老後になって受け取れる年金が「いくら」なのか、その具体的な金額を知る機会は意外と少ないものです。
この記事では、国民年金と厚生年金について、それぞれの平均受給額をわかりやすく解説します。さらに、年金制度の基本的な仕組みや、老後に安心して暮らすための「将来への備え」についても深掘りします。ぜひ、あなたの未来設計の参考にしてみてくださいね!
日本の年金制度の基本をおさらい!二階建ての仕組みって?
日本の公的年金制度は、よく「二階建て」に例えられます。この仕組みを理解すると、自分がどのような年金を受け取れるのか、イメージしやすくなります。
1階部分:国民年金(基礎年金)
国民年金は、日本国内に住む20歳以上60歳未満のすべての人が加入する義務のある年金です。自営業者、フリーランス、学生、無職の方などが「第1号被保険者」として直接保険料を納めます。会社員や公務員の配偶者で、年収が一定以下の専業主婦(夫)などは「第3号被保険者」となり、自分で保険料を納める必要はありません(第2号被保険者が加入する制度全体で負担しています)。
この国民年金は、受給資格期間(保険料を納めた期間や免除された期間などを合算した期間)を満たせば、原則として65歳から老齢基礎年金として受け取ることができます。
2階部分:厚生年金
厚生年金は、会社員や公務員が加入する年金です。国民年金に上乗せされる形で加入するため、「二階建て」の2階部分と呼ばれます。保険料は、給料や賞与の額に応じて決まり、会社と従業員が半分ずつ負担します。
厚生年金に加入していた期間がある人は、原則として65歳から国民年金に加えて老齢厚生年金を受け取ることができます。給料が高く、厚生年金の加入期間が長いほど、将来受け取れる年金額も多くなるのが特徴です。
みんな実際いくらもらってる?国民年金・厚生年金の平均受給額
それでは、いよいよ本題です。実際に年金を受給している人たちは、一体いくらくらいもらっているのでしょうか?厚生労働省の統計データ(※)から、平均額を見てみましょう。
(※掲載されているデータは、集計時点での最新情報に基づいていますが、年金制度の改正や経済状況によって変動する可能性があります。必ず最新の公式情報をご確認ください。)
国民年金(老齢基礎年金)の平均受給額
国民年金のみに加入していた方(主に自営業者やフリーランスの方など)が受け取る老齢基礎年金の平均月額は、以下のようになっています。
令和4年度の平均受給額:月額 約5万6千円
この金額は、満額受給(40年間保険料を納めた場合)ではない人の平均も含まれているため、満額よりは少なくなっています。国民年金を満額受け取ると、令和6年度の新規裁定者で月額81,600円です。
厚生年金(老齢厚生年金)の平均受給額
厚生年金は国民年金に上乗せされるため、受給額は国民年金のみの場合よりも高くなります。会社員や公務員として長く働いた方が受け取る老齢厚生年金(国民年金部分を含む)の平均月額は以下の通りです。
令和4年度の平均受給額(男女合計):月額 約14万5千円
男性の平均受給額:月額 約16万9千円
女性の平均受給額:月額 約10万9千円
男女間で差があるのは、平均賃金や厚生年金の加入期間、配偶者との働き方の違いなどが影響していると考えられます。男性の方が平均的に厚生年金加入期間が長く、賃金も高かった傾向にあるため、平均受給額も高くなっています。
これらの平均額はあくまで目安です。個人の年金加入期間、保険料納付額、働き方などによって、受け取れる年金額は大きく異なります。
自分の年金額を知るには?「ねんきん定期便」を活用しよう!
「平均額は分かったけど、じゃあ自分はいくらもらえるの?」と気になりますよね。自分の将来受け取れる年金額の目安は、毎年誕生月に送られてくる「ねんきん定期便」で確認することができます。
ねんきん定期便には、これまでの年金加入期間や保険料の納付状況、そして将来受け取れる年金額の見込み額が記載されています。特に50歳以上の方には、より具体的な年金額の見込みが示されますので、必ずチェックしましょう。
もしねんきん定期便が見当たらない場合や、もっと詳しく知りたい場合は、日本年金機構の「ねんきんネット」に登録すれば、いつでも自分の年金情報を確認できます。
年金だけで大丈夫?老後に向けた「ゆとりの備え」の重要性
上記の平均受給額を見て、「これだけで老後の生活を暮らしていけるかな…?」と不安に感じた方もいるかもしれません。総務省の家計調査によると、高齢夫婦世帯の平均的な生活費は月額約26万円と言われています(※)。
年金だけでこの生活費を全て賄うのは、平均額では難しいのが現状です。趣味や旅行、医療費など、ゆとりある老後を送るためには、年金以外の収入や貯蓄が非常に重要になってきます。
だからこそ、今のうちから計画的に老後資金の準備を始めることが大切です。
老後資金の準備方法の例
貯蓄: 定期預金や積立貯蓄で着実に資金を貯める。
iDeCo(個人型確定拠出年金): 掛金が全額所得控除になり、運用益も非課税になるなど、税制優遇が大きい私的年金制度です。自分で運用商品を選んで資産形成します。
つみたてNISA(少額投資非課税制度): 毎年一定額までの投資で得た利益が非課税になる制度です。少額から始められ、投資初心者にもおすすめです。
個人年金保険: 保険料を払い込むことで、将来的に年金として受け取れる貯蓄型の保険です。
資産運用: 株式投資や投資信託など、積極的に資産を増やしていく方法もあります。リスクとリターンを考慮し、自分に合った方法を選びましょう。
これらの方法を上手に組み合わせることで、公的年金だけでは不足しがちな老後資金を補い、安心してセカンドライフを送ることができます。
まとめ:年金を知って、賢く将来に備えよう!
国民年金と厚生年金は、私たちの老後を支える大切な公的制度です。平均受給額を知ることで、漠然とした不安が具体的なイメージに変わり、今からできる備えが見えてきたのではないでしょうか。
自分の「ねんきん定期便」をチェックし、将来の年金額を見える化することから始めてみましょう。そして、iDeCoやつみたてNISAなど、税制優遇のある制度も活用しながら、計画的に老後資金の準備を進めていくことが、ゆとりあるセカンドライフを送るための鍵となります。
「まだ先のこと」と思わずに、今日から少しずつ、賢く未来に備えていきましょう。それが、きっとあなた自身の、そして大切な家族の安心につながるはずです。