あなたは大丈夫?【図解でわかる】正しい数珠の持ち方と「ふさ」の向きを徹底解説!


お葬式やお墓参り、法事などで数珠を使う機会、ありますよね。なんとなく持ってはいるけれど、「あれ?これで合ってるのかな…?」「房(ふさ)ってどっち向き?」と、実は自信がない方も多いのではないでしょうか。

数珠は、仏様や故人への敬意を表す大切な仏具です。正しい持ち方を知っていると、いざという時に慌てずに済みますし、何より安心して故人を偲ぶことができます。

この記事では、そんなあなたの不安を解消すべく、**「宗派ごとの違いもわかる!正しい数珠の持ち方」を、分かりやすい図解も交えながら徹底解説します。さらに、意外と知らない「房(ふさ)の向き」**や、数珠の種類についても詳しくご紹介。

これを読めば、もう数珠の持ち方で迷うことはありません!自信を持って、大切な場面に臨めるようになりますよ。

なぜ数珠は大切なの?その意味と役割

数珠は単なるアクセサリーではありません。仏教において非常に大切な意味を持つ仏具です。

  • 念仏の回数を数える道具(念珠): 元々は、お経や念仏を唱える回数を数えるための道具として使われていました。そのため、「念珠(ねんじゅ)」とも呼ばれます。

  • 厄除け・お守り: 数珠の珠は「煩悩(ぼんのう)」の数と同じ108個が基本とされ、数珠を持つことで煩悩が消滅し、功徳が得られるとされています。また、魔除けや厄除けのお守りとしても身につけられます。

  • 礼拝の道具: 仏様やご先祖様への敬意を表し、手を合わせる際に用いることで、心を落ち着かせ、集中を高める役割も果たします。

あなたの数珠はどっち?「本式数珠」と「略式数珠」

数珠には大きく分けて2つの種類があります。

1. 本式数珠(宗派別数珠)

各宗派の正式な作法に則って作られた数珠で、宗派によって珠の数や形、房の結び方などが異なります。基本の珠の数は108個ですが、宗派によっては半分の54個のものもあります。

  • 例: 真言宗用、浄土真宗用、日蓮宗用など

  • 特徴: その宗派の信者が、法要や儀式で用いる際に最適です。

2. 略式数珠(片手数珠)

宗派を問わず、誰でも使える一般的な数珠です。珠の数は108個ではなく、様々な数が存在します。一本の輪になっているため、「片手数珠」とも呼ばれます。

  • 特徴: お葬式や法事などで、どの宗派に参列する場合でも安心して使用できます。初めて数珠を持つ方にもおすすめです。

多くの方がお持ちなのは、この「略式数珠」であることが多いでしょう。今回は、主にこの略式数珠の持ち方を中心に解説していきます。

【図解】基本をおさえよう!数珠の持ち方と「ふさ」の向き

ここからが本番です。数珠を持つ際に、最も一般的なのが「左手に持つ」方法です。


1. 平常時の持ち方(移動時や座っている時など)

普段、お焼香の順番を待っている時や、移動中などは、左手に静かに数珠をかけておきます。

  • 手のひらに乗せる場合: 房を下に垂らすように、左手のひらに軽く乗せます。珠がこぼれ落ちないように、親指で軽く押さえるのがポイントです。

  • 腕にかける場合: 腕に二重、三重に巻くのは避け、数珠の輪を左手首にかけるか、数珠をそのまま左手で握るように持ちます。

【ポイント】

  • 数珠は、仏具であり神聖なものとされます。ポケットやカバンに直接入れず、専用の数珠袋に入れて持ち運びましょう。

  • 数珠は「貸し借りしない」のが基本です。自分専用のものを用意するのが望ましいとされています。


2. 拝む時(合掌時)の持ち方

合掌する際が、数珠の持ち方で最も重要なポイントです。

【一般的な略式数珠の持ち方(宗派不問)】

  1. 左手に持つ: 数珠の輪を左手首にかけ、手のひらに珠の部分を乗せます。

  2. 右手を添える: 右手を左手に合わせ、静かに合掌します。この時、数珠は親指と人差し指の間に挟み、そのまま手のひらで包み込むように持ちます。

  3. 房(ふさ)の向き: 房は、下向きに垂らすのが一般的です。地面や床につかないように注意しましょう。

【図解イメージ】

         指
         ↓
    親指 ─ 数珠の輪 ─ 人差し指
        \   /
         \  /
          \ /
           手のひら
           |房|
           | |
           ↓ ↓

(イラストはイメージです。実際は両手を合わせて合掌します)


3. 宗派ごとの持ち方(本式数珠の場合)

本式数珠の場合、宗派によって持ち方が大きく異なります。代表的な宗派の例をいくつかご紹介します。

  • 真言宗: 数珠を二重にし、両手の中指にかけて合掌します。房は手の甲側に来るようにします。

  • 浄土真宗: 数珠を二重にし、親指と人差し指の間で挟み、房を下に垂らして合掌します。他の宗派とは異なり、数珠を擦り合わせる作法はありません。

  • 日蓮宗: 数珠を二重にし、左手の人差し指と中指の間にかけ、房を左側に垂らして合掌します。右手の数珠は一重で、親指と人差し指の間に挟みます。

  • 曹洞宗: 数珠を一重にして左手首にかけ、そのまま合掌します。

  • 天台宗: 独特の平たい珠の数珠を用い、左手にかけて合掌します。

【重要!】

もしご自身の宗派が明確で、正式な作法を知りたい場合は、ご自身の菩提寺(ぼだいじ)や宗派のお寺に直接確認するのが最も確実です。上記はあくまで一般的な例であり、地域や慣習によって異なる場合もあります。

数珠に関する「これはNG!」知っておきたいマナー違反

正しい持ち方だけでなく、やってはいけないNGマナーも知っておきましょう。

  • 数珠をポケットやバッグに直接入れる:

    数珠は神聖なものです。裸で直接入れるのは避け、必ず数珠袋に入れましょう。

  • 数珠を首にかける・腕にジャラジャラと巻く:

    アクセサリーではありません。正式な場では避けるべきです。

  • 椅子や床に直接置く:

    数珠を大切に扱うためにも、直接置くのは避けましょう。数珠袋の上や、お盆の上などに置くのが望ましいです。

  • 片手でブラブラさせる:

    ぞんざいな印象を与えてしまいます。常に丁寧に扱いましょう。

  • 他人の数珠を借りる・貸す:

    数珠は「念珠」とも言われ、その人自身の分身のようなものです。貸し借りは基本的に避けるべきとされています。

まとめ:数珠を正しく使って、心穏やかなひとときを

数珠は、私たちと仏様、そして故人を繋ぐ大切な橋渡し役です。正しい数珠の持ち方やマナーを知ることで、あなたは自信を持って大切な儀式に臨むことができるでしょう。

もし今お持ちの数珠が略式数珠なら、今回ご紹介した「左手にかけ、合掌時に親指と人差し指の間に挟み、房を下向きに垂らす」という基本的な持ち方を覚えておけば、ほとんどの場面で問題ありません。

この機会に、ご自身の数珠を一度確認してみてください。そして、数珠の正しい持ち方をマスターして、心穏やかに故人を偲び、祈りのひとときを過ごしましょう。

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